●○●モンドサイトを探してみよう●○●
あけましておめでとうございます。2002年です。今年も一年楽しみながら、また「モンドな視点」を探していき
ましょう。
さて「モンド」という言葉のそもそもの意味が「世界」 を意味するということは、このページ(モンドサイト定点観測)の紹介文にも記されていますが、「モンドな世界」すなわち新たな「(もうひとつの)世界」を自分の内に持つということは、計らずも「モンドな視点」の獲得に繋がっていると思います。つまりいままで見ていた「世界」がある日「ちょっと変わった視点」を手に入れることで、ぱっと様変わりしてしまうのです。皆さんは今までそのような経験をされたことがありますか?
わたしは音楽を通じてさまざまな「モノの見方」を教わってきたような気がします。でもそれはもちろん音楽でなくてもいいのです。気をつけて眺めてみれば、日常の至るところに「モンドサイト」は転がっています。たとえば、「音楽じゃない(と思われている)ものに音楽を見つけること」。これもひとつの「モンドサイト」の獲得ではないかなあ、と思います。たとえばミュージシャンのブライアン・イーノは交通事故で入院中の病院のベッドの上で、壊れたステレオ装置でレコードを聴いたことから「アンビエント・ミュージック」(環境音楽)を提唱しました。彼の視点はいままでただの雑音、自然音として扱われてきたさまざまな「音」を「音楽」として(再)発見したのです。
さらにこんなのはどうでしょう。「音楽に感じられる要素を感じさせるものを、『音楽している』と表現する」。これもまたひとつの「モンドサイト」ではないかと思うのですが、今回皆さんにご紹介するサイトは書かれた日記がまさにそんなふうに『音楽している』たいへんおもしろいサイトです。
サイトを主宰される菊地成孔さんは、DCPRG、SPANK HAPPY、ONJQ、東京ザヴィヌルバッハなどのグループで主にサキソフォン奏者として活躍されている音楽家であり、加えて各種雑誌でもさまざまな文章を執筆されています。そんな超多忙の生活の中、氏が何よりも楽しんで自ら日記を書いている姿がそのことばの端々から伺えます。そしてそこには音楽の持つ、妖艶さ、気高さ、下世話さ、疾走感、そのほかの何もかもを見出すことが出来るのです。皆さんも「音楽でないものが、『音楽している』」のを探してみませんか。でもこれだけで満足してはいけません。これは数限りなくある「モンドサイト」のたったひとつに過ぎないのですから...。
▽Kikuchi Naruyoshi's TEXT &PHOTO fountain
SWIM
http://www.jah.ne.jp/~kikuchi1/
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