今年は、予想と異なる中身の大作が2本並ぶ夏である。「A.I.」のような異なり方ではないが、予告やポスターの沈んだ色調や“監督ティム・バートン”のクレジットから期待したダークなマイノリティへの愛情はなく、ひたすら手際よさが目立つ。「スター・ウォーズ エピソード1」的なイメージを抱いていた大軍団決戦シーンも、「ハムナプトラ2」の方がまだスペクタクル感あり。そう、本作は“巨額を投じて作られた小品”であり、そういえばこの監督はそういう人でもあったことを思い出させられる仕組みになっている。いろんな特撮をあの設定だけ借りてやってみたかった自主8ミリ野郎の精神に溢れたハリウッド大作。「マーズ・アタック」のような売り方が正解だったのかも。
(unreleased a little bit long version)